旅三昧&ときどき読書+映画

私は小泉牧夫。英語表現研究家という肩書で『世にもおもしろい英語』『アダムのリンゴ 歴史から生まれた世にもおもしろい英語』(IBCパブリッシング刊)という本を書いています。2018年4月に 出版社を退職し、41年にわたる編集者生活を終えました。いま世界中を旅しながら、本や雑誌記事の執筆とともに、旅先ではこのブログを書いています。お金はありませんが、時間だけはたっぷりある贅沢な旅と執筆と読書と映画の日々を綴っていきたいと思います。

旅三昧&ときどき読書+映画

私は小泉牧夫。英語表現研究家という肩書で『世にもおもしろい英語』『アダムのリンゴ 歴史から生まれた世にもおもしろい英語」(IBCパブリッシング刊)という本を書いています。2018年4月に出版社を退職し、41年にわたる編集者生活を終えます。それからは世界中を旅しながら、本や雑誌記事の執筆をする予定。お金はありませんが、時間だけはたっぷりある贅沢な旅と執筆と読書と映画の日々を綴っていきたいと思います。

感動と憤慨

昨晩、ランドリールームで衣類を洗濯している間に部屋でブログを書いたのだが、私にとっては(私だけにとっては?かも)、これまでの人生では考えられなかった驚きと感動の出来事があった。

洗濯機と乾燥機を使うために、フロントでトークンという特別なコインと洗剤を買おうとすると、フロントデスクは「洗剤はランドリールームにある」と言う。少なくもその時、私の頭は彼の英語をそう理解した。1枚3ドルのトークンを2枚買ってランドリールームに行ったが、どこにも洗剤の販売機らしきものは見当たらない。フロントに戻り「洗剤の販売機はなかった」と言うと、「いや、トークンを入れて洗濯機を回せば、洗剤は自動で出てくるんだ」と言う。驚いてしまった。「洗剤が洗濯機から自動的に出てくる」--そういう発想は、これまでの私の人生にはなかったからだ。感動してしまった。他の人にとっては些細なことかもしれないが、こんなふうに新鮮な驚きや感動を得ることができるのも、私にとっては「旅の醍醐味」なのである。

ランドリールームに戻り、洗濯機の蓋の裏側に書いてある説明を読んだが、「①最初に洗濯物と洗剤を入れる、②蓋をしてトークンを入れて・・・」と書いてあるだけで、「洗剤が自動的に出ます」どこにもは書いてない。もし日本のコインランドリーだったら、使う人が絶対に間違わないように、あちこちに張り紙がしてあるだろう。

今朝ホテルをチェックアウトして、中央バスターミナルへ向かう。大きなスーツケースを引っ張って歩くは大変だと思い、一昨日バスで使える「AT HOP」というスイカみたいなカードをあちこち探して苦労して手に入れたのだった(販売窓口はオークランドで2か所だけ。スイカでは考えられないことだ)。ホテルの近くのバス停留所で待つが10分たっても20分立っても、私が乗るグリーンのバスが来ない。10分に1本程度は動いているとの情報だったし、事実昨日はあんなに何本も走っていたのに。海外ではそんなことはしょっちゅうだ。そんなこともあろうと、歩いても大丈夫なように早めにホテルを出たのだった。私は歩くことに決めた。「このために苦労して窓口を見つけ、depositも含めて15ドルもするカードを買ったんじゃないか、金返せ!」と心の中で憤慨していた。

どこかで朝食を買って、バスの中で食べようと思ったが、コンビニには、日本なら当然あるパンやおにぎりや弁当などは売っていない。途中のカフェでコーヒーとソーセージロールなるものを買ったのだが、コーヒーが出てくるまで5分、それからソーセージロールを電子レンジにかけたものだからさらに5分。バスの時間が迫っているものだがら、じりじりしながら待つ。「日本なら1~2分で終わるじゃないか!」とまた憤慨。

出発5分前、ギリギリでターミナルに着く。結局、途中でグリーンのバスが私を追い越すことはなかった。急で歩いたので、コーヒーがかなりこぼれてしまた。スーツケースをバスのボディの下部にある荷物入れに入れて、トイレを済ませ、乗り込もうとすると、運転手が「コーヒーカップは車内に持ち込んではいけない」と言う。このコーヒーとパンのために焦りながら10分も待ったんじゃないか、とまたまた憤慨。私はガブガブと半分を飲み込んで、ごみ箱に捨てた。バスに乗り込んでから気づいた。水を買っていなかった。運転手が乗り込んでエンジンをかけてしまった。「水を買ってきてもいいか」と聞いたが、当然のように「No」と言う。この1時間半、水なしで我慢しなければならない。去年病気をしたので、このまま脱水状態になって倒れてしまわないか心配になった。海外では、こんなちょっとした”ミス”が命取りになることもあるのだが・・・ともあれ、無事にハミルトンに着いた。