旅三昧&ときどき読書+映画

私は小泉牧夫。英語表現研究家という肩書で『世にもおもしろい英語』『アダムのリンゴ 歴史から生まれた世にもおもしろい英語』(IBCパブリッシング刊)という本を書いています。2018年4月に 出版社を退職し、41年にわたる編集者生活を終えます。それからは世界中を旅しながら、本や雑誌記事の執筆をする予定。お金はありませんが、時間だけはたっぷりある贅沢な旅と執筆と読書と映画の日々を綴っていきたいと思います。

旅三昧&ときどき読書+映画

私は小泉牧夫。英語表現研究家という肩書で『世にもおもしろい英語』『アダムのリンゴ 歴史から生まれた世にもおもしろい英語」(IBCパブリッシング刊)という本を書いています。2018年4月に出版社を退職し、41年にわたる編集者生活を終えます。それからは世界中を旅しながら、本や雑誌記事の執筆をする予定。お金はありませんが、時間だけはたっぷりある贅沢な旅と執筆と読書と映画の日々を綴っていきたいと思います。

誰もジャケット着てないじゃないか!

今日はバルセロナまでの大西洋横断のクルーズ船に乗る日。

9時に起きてゆっくり支度をし、11時にモーテルをチェックアウト。マネジャーはいなかったが、インド人の女性に手振り身振りで「ボスにサンキューと伝えてください」と伝える。

Uberを呼んで船が停泊しているPort Evergladesまで行こうとするが、同じような所がいくつかあるようで、Port Everglades の他にそのTerminal 1とか2もあって微妙に場所が違うようだ。まあ近くまで行くので、Terminal 1をタップして、後はドライバーに任せることにする。ドライバーはまたハイチの人で、フランスを喋るととても喜んでくれた。

港に近づくと「船の名前は?」と聞くので「Crown Princess」と応える。前方に電光掲示版があり、そこを見ればチェックインする場所がわかるようだ。車から降りて、ポーターにスーツケースと私の名前・部屋番号などが印刷されているタグを渡す。チップを2ドル渡す。

行列の後についてターミナルビルの中に入り、バックパックのチェックを受ける。飛行機よりもはるかに簡単。だが先ほどポーターに渡したスーツケーズの中は調べなくて大丈夫なのだろうか? 飛行機の場合はスーツケースは荷物室に入るから問題はないが、船ではポーターが部屋まで運ぶのだろう。もし武器でも入っていたらどうするんだ。シージャックなんてゴメンだ。

乗船チケットとパスポートを係員に渡し、乗船と(おそらくは)出国手続き。船内での私の身分証となるカードと船内の地図を渡される。その地図を折り畳んだ表紙が厚紙になっていて、それに私の部屋番号がペンで記き込んである。「この部屋に変更になった」と言う。だが、ポーターに渡したスーツケースのタグには違う前の部屋番号が印刷されている。スーツケースは本当に部屋に来るのだろうか? 

これまで出版の世界で生きてきて、途中で自分が勝手に変更したことが他の人に理解されていないと大きなミスを招くことが経験で分かっているので、ちょっと心配になる。でも、ここはアメリカ、あまり細かなことは考えずに行こう。名前は印刷されているし、彼らにとってはいつもやっていることだから、恐らくは問題ないのだろう。「部屋には何時に入れるのか?」聞くと「2時」とのことだった。

広い待合室で乗船を待つ。3000人もの人が乗れる船。ものすごい数の人がいる。隣の椅子に座っていたおばあさんといろいろ話す。ワシントンCDジョージタウンに住んでいるという。彼女の話だと「1時に船に乗れる」と言われたとのこと。私が「2時に部屋に入れる」と言われたことを合わせると、だんだん情報が整理されていく。

もう何度もクルーズ船に乗っていると言う。「あなたは?」と聞かれたので、「日本周辺で横浜から神戸に行って、さらに韓国とかシンガポールなどに行くクルーズがあるようですが、私はクルーズ自体初めの経験なんです」と言うと、「いきなり2週間で、大西洋を横断する訳ね」と驚いていた。その人を含め周りの人たち雑談していたが、2時になっても3時になっても乗船が始まる気配がない。アナウンスがあった。マイクを通して喋ってはいるが、ぐぐもった声でよく聞こえなかったので、おばあさんに聞くと「乗船してからカードを登録して同時に顔写真も撮影する時のカメラが壊れているので、乗船が遅れているの」と教えてくれた。何とアメリカらしいことか。

午後4時になり、いよいよ乗船。グループ・ワンから順番に乗り込む。私はグループ・セブンだった。船に入って顔写真を撮影。そのまま部屋に行こうとするが、あまりにも広すぎて、自分がどこにいるのか、部屋がどこにあるか皆目見当がつかなかったが、いろいろなところをさまよった挙句、どうにか部屋に辿り着いた。日本的感覚だと、かなり広い部屋だった。快適に過ごせそうだ。

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デッキに出て、船が港を離れるシーンを見たいと思っていたが、これから「避難訓練をするので、ホールに集まってください」というアナウンスがあった。飛行機と同じようにスタッフがライフジャケットの装着の仕方を実演する。船の横にはいくつもの救命ボートがくくりつけられている。これだけあればタイタニックみたいなことにはならないだろう。

私がディナーを食べる場所は決まっていて「Da Vinci」というレストラン。テーブル番号も、時間も515分からと決められていた。そのテーブルに案内されると、1人で船に乗っているらしき男性がいた。よかった。家族の中に私が1人紛れ込んでいたら、その人たちも気を使うだろうし、船側もなかなか考えている。Merlinという名のカリフォルニア州サンタバーバラに住む人だった。70歳くらいだと思ったが、もう80歳だというのでビックリした。

これから毎日彼と一緒に食事をすることになる。いい人で良かった。私は「日本語のパンフレットにディナーの時はジャケットを着用と書いてあったので、昨日買ったんですが、着ている人がいませんよね」と言うと「Tシャツの人もいるね」と言って笑う。「まあ正装の日が航海中に2日あるから、その時だけでいいんだろう」。

私はお腹がすいていたので、クリームスープとシーザーサラダ、そしてビーフステーキを頼んだ。もちろん無料・・・というか料金に含まれている。その料理は抜群においしかった。貧相にハンバーグやサンドイッチを食べていた昨日までとは大違いだ。

Merlinとはとても話が合った。息子さんのお嫁さんが日本人だと言うが、日系三世なので日本語は話せないと言う。「何をしているのか」と聞かれ、「出版社でEditorをしているが、4月末で退職なので、これからは旅をしながら本を書いていきたい」と説明する。私の書いた2冊の本について説明すると、とても興味を示してくれたので、明日か明後日また午後515分にこのテーブルで会った時に、本を見せると約束。

その後、部屋に戻りiPhonePCWiFiにつなごうとかなり長い時間試行錯誤する。無料だと思っていたら料金がかかることがわかりガッカリ。220分99ドル。でも今、頑張ってブログをワードで書いている。それをどうにかブログ画面にコピペーしてみようと思う。

ノックの音がした。やっとスーツケースが届く。タグの部屋番号が書き直されている。ポーターに「部屋が変更になったので心配していた」と言って、2ドルチップを渡す。夜の10時半になっていた。