旅三昧&ときどき読書+映画

私は小泉牧夫。英語表現研究家という肩書で『世にもおもしろい英語』『アダムのリンゴ 歴史から生まれた世にもおもしろい英語』(IBCパブリッシング刊)という本を書いています。2018年4月に 出版社を退職し、41年にわたる編集者生活を終えます。それからは世界中を旅しながら、本や雑誌記事の執筆をする予定。お金はありませんが、時間だけはたっぷりある贅沢な旅と執筆と読書と映画の日々を綴っていきたいと思います。

旅三昧&ときどき読書+映画

私は小泉牧夫。英語表現研究家という肩書で『世にもおもしろい英語』『アダムのリンゴ 歴史から生まれた世にもおもしろい英語」(IBCパブリッシング刊)という本を書いています。2018年4月に出版社を退職し、41年にわたる編集者生活を終えます。それからは世界中を旅しながら、本や雑誌記事の執筆をする予定。お金はありませんが、時間だけはたっぷりある贅沢な旅と執筆と読書と映画の日々を綴っていきたいと思います。

明日はマデイラ島の「フンチョ」へ

410日、昨晩まだサグラダファミリアの予約をしていないことに気づいた。特にエレベーターで上に昇るチケットは、すぐに売れ切れてしまうと言う。WiFi時間を気にしながらネットをチェックすると、何ともう427日まで一杯。弱った! もう2~3月も前に会社の同僚の小池君が親切にも「サグラダファミリアに入るには予約が必要ですよ」と念を押して2回も言ってくれたのに・・・。日本を出発する前に予約できたはずだ。やはり何事も早め早めに行うことが必要だ。

その時思い出した。この船のツアーがある。それを申し込めば、団体で待たずに入れるはずだ。申込用紙を見たら、グエル公園とセットになっているツアーがあったので記入し、朝になったらツアー・デスクに提出することにする。

その時、ふとバルセロナでは何をするんだっけと思い、持ってきた『地球の歩き方 バルセロナ』を“初めて”開く。まずモンセラットに行きたい。そしてフィゲラスという町に電車かバスで行ってダリ美術館を見学したい。あとは中4日も滞在するので、ピカソ美術館とかバルセロナ・オリンピックのマラソン有森裕子が最後の力を振り絞った(もう25年も前のことだ)モンジュイックの丘などにも行ってみたい。この船が接岸する港と丘を結ぶ「フニクラ」というケーブルカーもあるらしい。夢中になって情報を仕入れ始めたら、眼が冴えて眠れなくなってしまった。

モンセラットに行くには、地下鉄で国鉄の駅に行き列車で乗り山のふもとへ。そこで登山電車またはケーブルカーに乗り代える必要がある。かなり複雑な行き方だ。フィゲラスに行くには市内の駅から出る列車か、北バスターミナルでバスに乗れば、そのまま行けるようだ。

バルセロナ市内でのバスや地下鉄、フニクラなどに乗れる「トラベルカード」というパスがあるようだ。交通機関に加えて、美術館にも行列に並んでチケットを買わずに入れる「バルセロナカード」というパスもあると書いてある。ちょっと高い。だが、このカードでもモンセラットやフィゲラスに行くとなると圏外なのだろうか? そんなことを確認したくても、このカードを売っている人が英語ができる確率は少ないだろう。

この船のツアーにはモンセラットに行くものもある。だが、下船前日の16日にサグラダファミリアに行くとして(船は16日に港に着き2日間停泊する)、17日に下船(入国審査や通関手続きも含まれている)して同時にモンセラット・ツアーにも行くことが可能なのだろうか? 頭の中が「?」で一杯になって、眠れなくなってしまった。

今朝、ツアー・デスクでいろいろ確認する。まず「サグラダファミリアグエル公園」のツアーはもう一杯になってしまったという。仕方なしに第2希望の「サグラダファミリアと市内見学バスツアー」のコースを予約する。「サグラダファミリアは上に昇れるんですよね」と聞くと、「No! 入口を入って中を見るだけです」と言う。まあ4日間もいることだし、朝6時でも5時にでも起きて入口に並び、エレベーターで上階に昇れる当日チケットを買ってみよう(もしそれが可能なら)。でもその場合、再度中に入るわけだから、1万円近くするツアー料金がまったく無駄になってしまうことになる。

下船日に、モンセラットのツアーに参加することが可能か聞いてみると、「OKだ」と言う。彼女の説明では・・・まず(ポーターにスーツケースを預けて船から降ろしてもらい桟橋で受け取るのではなく)自分で持って降りる「Self Service Disembarkation」という方法がある。そして、荷物をバスに積み込んで、モンセラットに行って港に帰ってきた時に受け取って、自分でホテルに行くことができると言う。それなら夕方に港に戻るので、ホテルにもすぐチェックインできるし好都合だ。下船当日のこのツアーに参加することにした(下船日の午前中は、港でタクシーに乗るまでに1時間半以上かかることもあると言う)。

ただ、このモンセラットのツアーに参加する人たち(ほとんどの人たちは次のローマまで行く)と一緒に船を降りた時に、「お前だけは入国審査があるので、こっちに来い」とか言って連れて行かれて、バスに乗れずに、バスが戻って来るまでずっと港で待つなんてことにはならないだろうな? その時にはツアー料金は返してもらえるのだろうか・・・とか、いろいろ妄想を膨らませていくと、次から次へと疑念が沸いてくる。後でゲスト・サービス・カウンターに行って、矢野さんに聞いてみよう。うまく彼女に当たれば・・・。

午後は眠くなって寝てしまった。起きると3時、今日は「フォーマルディ」だから夜遅くにビュッフェで軽く夕飯を済ませることにしよう。昨日、ディナーの時にカレンが「あなたはジャケットを持っているからフォーマルディでも、このレストランで食べられるわよ」と言い、MerlinYes! Yes! と頷いていた。彼らはジャケットも持たずに、この船に乗ったのか!?

夕食の前にブログの文章をワードに書き込もうと(いつも、それを後でブログの画面にコピペーする)、セーフティボックスからパソコンを取り出しスィッチを入れた。だが画面は真っ黒のままで全く反応しない。どうしよう! ここにきて故障してしまった。変圧器を使わずに、そのままコンセントにさして使っていたせいか? あわてて、それまで使っていなかった変圧器をスーツケースから出してパソコンのコードにつなぐ。でも画面は真っ黒のまま。マイクロソフトに電話しようか? 幸いなことにiPhoneは大丈夫、日本時間を見たら午前2時だ。朝まで待つしかない。でもこの船では、インテルサットに電波を飛ばしているため1分間に550円かかる。マイクロソフトの人と電話で話をしていたら、軽く1万円を超えてしまうだろ。

その時、ふと先日Merlinに教えた方法を思い出してトライする。スィッチを長押しして一度切り、再度スィッチを入れる。すると何と画面にこのパソコン名が出て、続いてデスクトップ画面の写真が出て来たではないか! 私は部屋でひとり手を叩いて歓喜した。

文を書きながら、何気なく今日の船内新聞「Princess Patter」を手に取った時、今朝部屋のドア横のラックに一緒に入っていた「IMPORTANT BARCELONA DISEMBERKATION NOTICE」というペーパーがあることに気づく(そんな重要な文書だったら、絵のオークションや宝石販売のお知らせと同じではなくて、目立つ黄色の紙に赤字で印刷するとかしてほしい)。そうだ、今朝ツアー・デスクで説明を受けた時に、下船の仕方についてのdocumentが配られると思うので、それに希望を書くようにと言っていたっけ。「E616-78」という部屋番号の後に、私の名前が印刷されている。この船にはバルセロナで降りる人、ローマまで行く人、まだその先まで行く人・・・いろんな人が乗っている。恐らくE616~78の部屋の人たちが次のバルセロナで降りるのだろう。乗船の時に私の部屋が変更になったのも、便宜上この周辺にバルセロナで下船する人たちを集めたかったからかも知れない。

その書類に、バルセロナの港でどのような方法で下船するか、そしてその後どうするかを明記しなればならない。書き始めようとしたら、船長からアナウンスがあった。「右舷にイルカの群が見えます」。私は書くのを中断してデッキに急いだが、イルカは見えなかった。

部屋に戻り、まず英文を読解する。一番上のマスには「バルセロナで降りて飛行場へ行く人」に「フライト名・出発時間・最終目的地」などを書くようになっている。私には関係ない。次のAというマスは「自分で下船する人へのメッセージ」。そこに「人の助けなしに自分で荷物を持って降りる」とある。恐らく私はそれに該当する。Bは「この船の中から飛行場や駅に行くバスのチケットを購入する人」向けの欄だ。「ホテルの予約もしてくれる」ようだ。恐らく専属契約を結んでいるであろう「3つのホテルの中で、希望する所をチェックするように」となっている。すごく高いホテルに違いない。

Cは「もうすでに飛行場へのバス、あるいは市内のホテルの予約が済んでいる」、あるいは当日「この船のツアーに参加する」という欄にチェックするようになっている。私はその□にチェックを入れる。日本では✓とするが、海外では普通×にする。Dは下船時間に関する質問で「8時前」「8時~9時」「9時以降」のどれかを選ぶようになっている。モンセラットへのツアー参加者は船内の「Wheelhouse Bar9時集合」になっているが、私はどの時間を選べばいいのだろうか? 次から次へと疑問が湧いてくる。

この質問文書をつくった人の思考回路がいまいちわからない。日本なら「私はバルセロナで下船します。Yesの人は次の②へ。Noの人は以下の質問に答えなくてよい」、②「桟橋までの荷物の運搬をポーターに頼む人は③へ。自分で運ぶ人は□をチェック」、③「飛行場行くバスを予約したい人は⑤へ、ホテルか他の目的地に自分で行く人は⑥へ。まだ飛行機もホテルも予約していない人は⑦へ」、⑤「フライト名と時間、最終目的地を記入」、⑥「希望下船時間を選ぶ。8時前・8時~9時、9時以降」、⑦「希望するフライトとホテルを記入」などのように質問を絞り込んでいくが、そんな発想もないようだ。

明日は、いよいよマデイラ島Funchalに着く。私は植物園に行きケーブルカーにも乗るツアーに参加する予定。昨日Merlinが「フンチョ、フンチョ」と言っていたが、よく聞くとFunchalのことだった。「Funchalで何をするのか」と聞いたのだった。私は「Botanic Gardenに行って、ケーブルカーで山の上に行き、その後toboggan(ソリ)で下に降りてくるらしいんですが、それがちょっと心配で・・・」と言い、その理由を話した。「以前ニュージーランドのロトルアに行った時にアスファルトのスロープを滑るソリがあったんです。U字型のハンドルを前に押すと滑り、引くと止まるという説明を受けて乗ったんですが、なぜか途中で止まってしまって。後ろから猛スピードのソリはどんどん来るし、上のリフトに乗っている人が何か大声で教えてくれたのですが、よく聞き取れませんでした。仕方なしにソリを降りて、押して飛び乗ったことがあって、それが今でもトラウマになっているんです」。

Merlinは「このTobogganは何もしなくていいんだよ。ソリの左右に2人が乗って曲がったりブレーキをかけたりしながら公道の坂を滑り降りるんだ。最後は交差点に突入する。それがまたスリルがあっておもしろい」と説明してくれた。

私もそれをBSの紀行番組で観たことがある。あれか、あれだったのか! あれがこの島だったんだ。確かその番組ではサッカーの大スター、ロナウドの記念館も紹介していた。そして島の片側から吹いてくる海風の影響で、高い山の両側でまったく気候が違うというナレーションがあった。山の片側がものすごい絶壁になっていた。明日、そこを見られるんだ。