旅三昧&ときどき読書+映画

私は小泉牧夫。英語表現研究家という肩書で『世にもおもしろい英語』『アダムのリンゴ 歴史から生まれた世にもおもしろい英語』(IBCパブリッシング刊)という本を書いています。2018年4月に 出版社を退職し、41年にわたる編集者生活を終えました。いま世界中を旅しながら、本や雑誌記事の執筆とともに、旅先ではこのブログを書いています。お金はありませんが、時間だけはたっぷりある贅沢な旅と執筆と読書と映画の日々を綴っていきたいと思います。

旅三昧&ときどき読書+映画

私は小泉牧夫。英語表現研究家という肩書で『世にもおもしろい英語』『アダムのリンゴ 歴史から生まれた世にもおもしろい英語」(IBCパブリッシング刊)という本を書いています。2018年4月に出版社を退職し、41年にわたる編集者生活を終えます。それからは世界中を旅しながら、本や雑誌記事の執筆をする予定。お金はありませんが、時間だけはたっぷりある贅沢な旅と執筆と読書と映画の日々を綴っていきたいと思います。

昔の自分に出会えたら何と言う?

昨日、アメリカン航空ダラス行きの飛行機では2本の映画を観た。「君の膵臓を食べたい」と「ナミヤ食堂の奇蹟」だ。機内の映画はイヤホーンをして聞くが、そのボリュームの調整がなかなか難しい。セリフが聞き取りにくくて少し大きめにしていると、音楽になって耳をつんざくばかりの大音響になってビックリすることがある。だから日本語のセリフでも、音を絞り込んで、英語の字幕で補いながら理解するようにしている。

2本の映画に共通の英単語が出てきた。pancreas、「膵臓」のことだ。「君の膵臓を食べたい」の英訳はI want to eat your pancreas。「ナミヤ食堂」でも西田敏行演ずる店主がpancrea cancer「膵臓がん」で亡くなる。

「君の膵臓」は本も読んだのだが、少し設定に無理があるかも?というのが、その時の素直な感想だった。しかし映画では主演の浜辺美波が、その「無理」を感じさせない素晴らしい演技をしていた。

「ナミヤ食堂」も、ちょうど観たいと思っていた映画だ。単なる人情物ではなく、そこに「時空を超える」というSF的要素も加味されているために、いろんなことを考えさせられた。そのひとつは、もし自分がタイムスリップして、昔の自分に出会えたら、どんなことを伝えるだろうか?ということだ。

実は、私は10年ほど前に未来を見通す能力のある人と出会った。その人は私に「あなたの人生の本番は60歳からです。海外と縁が強いので、世界中を飛び回っているでしょう」と言った後、「あなたはいつか本を書きます」と言ったのだった。私は編集者として本をつくってはいたが、その時には「本を書く」という発想も、そんな兆候さえもなかった。しかし、本当に本を書くことになった。そしていま海外にいる。

さて、今日のことを書こう。前日の昼から食事をしていなかったので、朝一番で6時にホテルで朝食。その後、また寝てしまった。起きた時に、もう午後になってしまったかな?と思ったが、まだ午前10時だったので、ワシントンDCの中心地にあるスミソニアンに出かけることにした。このホテルからは最寄りのペンタゴン・シティという地下鉄の駅まで30分ごとにバスが出ている。私の他に8人ほどがバスに乗り込んだ。

その街ごとに特有のシステムというのがあって、それに慣れるまでが大変なのだが、そこを突破することで、自分の感性がより柔軟になったような気がする(錯覚かもしれないが・・・)。それも旅をしている理由のひとつだ。今回も、まず地下鉄でSamrtripというスイカのようなカードを買わなければならない。「地球の歩き方」の説明に従ってそのカードを買う。一緒にホテルからバスで来た人たちも何か紙を見ながら、券売機の前で悩んでいる様子。なんだ、同じじゃないか! 英語で喋っていたのでアメリカ人だと思うが、どこか他の地域からワシントン観光に来た人のようだ。

スミソニアンの駅で地下鉄を降りて「航空宇宙博物館」へ(ちなみにスミソニアン協会の博物館・美術館はすべて無料)。時差ボケもあるし長時間の飛行機で疲れているので、美術館のような集中力を要する展示ではなく、ザックリとしたところがいいと思って、この博物館を選んだ。これまでの飛行機から宇宙船、太陽系の衛星まで「人間と空とのと関わりの歴史」すべてが展示されている。

中には日本の「ゼロ戦」や、ライト兄弟がつくった初めて空を飛んだ飛行機も展示されていた。近くにいた係の人にIs this a model?「これは模型ですか?」と聞くと、No! This is original「いいえ、オリジナルです」と言う。ライト兄弟の初めて空を飛んだ、本物の飛行機だったのだ! 上と下の翼の間に人が乗っているが、あれだけは明らかに人形だったが・・・。

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