夏にはノルマン・コンクエストを辿る旅へ
早朝にヤンキースの投手と田中とエンゼルスのバッター大谷の初対決があり、それを見ていたために寝るのが遅くなり、起きたのが朝10時。どうにか生活のリズムをつくろうという自分と、もう会社も退職したのだから好きなテレビを明け方まで見てもいいじゃないか、というもうひとりの自分が葛藤している。
遅くなってもいいのでジムに行こうと思ったが、昨日熱中症のような状態になったので、大事をとってやめることにする。シャワーを浴びて床屋に行こうと思い、電話で予約しようとしたが、「今日は休み」というメッセージ。そろそろ緑内障予防の眼圧を下げる目薬がなくなる。視野検査も年に一度はやらなければいけなので、渋谷の眼科に電話して金曜に予約しようとしたら、その日はもう予約で一杯とのこと。やるべきことがなかなか進まない。
8月13日からイギリスとフランスに行くのだが、その旅行の計画を練る。ロンドン・ヒースローからカンタベリー(英国国教会の総本山のカンタベリー大聖堂がある)、ヘイスティング、セブンシスターズ、ボンマス、フェリーでフランス・シェルブール、そこから自転車かバスでバンフルールという小さな村、バイユー、カーンから、またシェルブール、ボンマスに戻る。
1066年に「ノルマン・コンクエスト(ノルマンの征服)」という歴史的な大事件があったが、その痕跡を辿るというマニアックなコース。フランスのノルマン公国の王様とその軍隊がバンフルールから船に乗りブリテン島に上陸、イングランドのハロルドという王の軍隊を打ち破ってイングランドを統治してしまう。それが今のイギリス王室の始まり。何とイギリス王室のルーツはフランスだったのである。それ以降しばらくは、フランス語が王侯貴族の言葉になり、英語は庶民の言葉になってしまう(帝政時代のロシアのように)。そのあたりのことは『アダムのリンゴ』に詳しく書いたのだが、今の英語にフランス語がかなり混在しているのは、こんな歴史があったからだ。
こんな話がある。エリザベス女王が「我が国はこれまで外国によって征服されたことはありません」と言うと、ある人が「でも、ノルマン・コンクエストがありましが・・・」と言った。女王は「あれは私どもがやったことです」と応えたという。